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地域医療の真ん中に

診療科のご案内
泌尿器科

特色と治療方針

日本はいわゆる団塊の世代が65歳を迎えたこともあり、すでに超高齢化社会に突入しています。こうした中、中高年の特色とも言える泌尿器科の疾患は非常に増えています。
  • 尿
  • 路・性器悪性腫瘍、排尿障害、尿路結石症、尿路感染症といった主要な疾患から、
    小児先天異常や不妊症まで多くの領域をカバーしています。

泌尿器科は、腎臓、腎盂・尿管、膀胱、尿道など尿にかかわる臓器と、前立腺・精巣など男性生殖器の疾患を扱う診療科です。

当科では、日本泌尿器科学会の専門医指導医の資格を持つ常勤医師が診療にあたっています。また、泌尿器腹腔鏡技術認定医が“低侵襲な治療”を目指して、従来は開腹で行われていた手術のほとんどを腹腔鏡で行っているほか、前立腺肥大症や尿路結石症に対してはレーザー内視鏡手術を行っています。中でも前立腺肥大症に対するホルミウムレーザー前立腺核出術(HoLEP)や、巨大な腎結石に対する経皮経尿道同時アプローチによる内視鏡結石破砕術(TUL assisted PNL)は高い治療実績を収めています。

泌尿器科で扱う疾患は数多くあり、また患者さんの病状や環境も様々です。私たちは、がん終末期の緩和医療にも真剣に取り組み、治癒の見込みがない場合でも患者さんの苦痛を積極的に取り除き、ご家族とともに安らかな時を過ごすことができるようお手伝いさせていただいています。このように“先端医療から末期医療まで”スタッフ一丸となって“患者さんの立場に立った質の高い医療”を提供するように努力しています。

診療内容

対象疾患

腎・尿路・男性生殖器系腫瘍
副腎腫瘍、腎がん、腎盂・尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、精巣がん、陰茎がん
尿路閉塞性疾患
尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石)、水腎症
排尿機能関連疾患
前立腺肥大症、神経因性膀胱、尿失禁、過活動膀胱
尿路性器感染症
腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、精巣炎、精巣上体炎、尿道炎
男性生殖器疾患
陰嚢水腫

がんに対する診療内容

腎がん
小径腎がんに対する腎温存手術や通常の腎がんに対する根治術も腹腔鏡で行っています。根治切除不能又は転移性の腎がんに対しては分子標的薬や抗PD-1抗体などを用いた治療を行っています。
腎盂・尿管がん
腎盂・尿管がんに対する根治術はリンパ節郭清も含め腹腔鏡で行っています。進行がんに対しては抗がん剤治療や抗PD-1抗体、放射線治療など集学的治療を行っています。
膀胱がん
早期の膀胱がんでは内視鏡治療後に、抗がん剤やBCGの膀胱内注入により再発を防止し、膀胱を温存します。進行した膀胱がんでは、膀胱を温存するのは困難となり、膀胱の全摘手術が必要になります。しかし、膀胱を全摘したのち、小腸で代用の膀胱を形成し、尿道 と吻合して手術後も排尿が可能となる手術法も行っています。進行がんに対しては抗がん剤治療や抗PD-1抗体、放射線治療など集学 的治療を行っています。
前立腺がん
早期前立腺がんに対する根治術は腹腔鏡で行っています。根治的放射線治療として陽子線治療や強度変調放射線治療を希望された場合は他施設へ紹介しています。進行がんに対してはホルモン療法を行い、去勢抵抗性となった場合は抗がん剤治療や放射線治療など集学的治療を行っています。
精巣がん
高位精巣摘除術を行い、組織型を確認します。腫瘍マーカーや画像診断でステージングを行い、ガイドラインに沿った抗がん剤治療や放射線治療を行っています。
陰茎がん
手術治療、抗がん剤治療、放射線治療など集学的治療を行います。

高度な専門医療

  • 副腎腫瘍に対する腹腔鏡下副腎摘除術
  • 腎がんに対する腹腔鏡下腎摘除術
  • 腎盂尿管がんに対する腹腔鏡下腎尿管全摘除術
  • 浸潤性膀胱がんに対する腹腔鏡下膀胱全摘除術
  • 精巣がんに対する腹腔鏡下後腹膜リンパ節廓清
  • 尿膜管がんに対する腹腔鏡下尿膜管摘除術
  • 尿路異常に対する各種形成術(腹腔鏡下腎盂尿管移行部形成術など)
  • 膀胱全摘除術後の尿路変向(自然排尿型回腸新膀胱、回腸導管など)
  • BCGの上部尿路(腎盂・尿管)への注入療法
  • 尿路上皮がんに対する患者さんの状態に合わせた種々の化学療法、免疫チェックポイント阻害薬

主な検査・医療機器

  • 前立腺肥大症、尿路結石に対するレーザー装置(※1)
  • 泌尿器腹腔鏡手術システム
  • 尿路結石に対する体外衝撃波結石破砕装置(※2)
  • 尿流測定装置
  • ウロダイナミックシステム(膀胱内圧測定、尿道内圧測定、尿道括約筋筋電図)
  • 超音波装置(超音波断層法、カラードップラー法など)
  • 泌尿器内視鏡システム(軟性硬性膀胱鏡、軟性硬性尿管鏡、腎盂鏡)
  • YAGレーザー(※1)
  • ドルニエ(※2)


診療実績

腹腔鏡下手術、内視鏡手術など尿路性器がん、前立腺肥大症、尿路結石症の手術を中心に年間約400件の手術を行っています。

診療スタッフ

  • 橋本 良博

    副院長兼第4診療部長
    兼診療協同部長
    兼臨床研修部長
    兼泌尿器科代表部長

    専門医・
    認定医・
    専門分野等
    日本泌尿器科学会専門医・指導医
    日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
    日本内視鏡外科学会技術認定医
    インフェクションコントロールドクター(ICD)
    ロボット支援手術(ダヴィンチ)術者資格
    名古屋市立大学医学部臨床教授
    医学博士
    臨床研修指導医
    専門分野:尿路悪性腫瘍、腹腔鏡手術
    略歴
    名古屋市立大学卒
    1991年医師免許取得
    1999年~2001年(H13)米国ベイラー医科大学
    2010年1月赴任
  • 岩瀬 豊

    顧問

    専門医・
    認定医・
    専門分野等
    日本泌尿器科学会専門医・指導医
    日本東洋医学会認定漢方専門医
    日本泌尿器内視鏡学会代議員
    日本農村医学会評議員
    名古屋市立大学医学部臨床教授
    医学博士
    臨床研修指導医
    専門分野:尿路結石症、尿路悪性腫瘍
    略歴
    名古屋市立大学卒
    1983年医師免許取得
    2005年1月赴任
    2010年4月副院長就任
  • 宇佐美 雅之

    泌尿器科内視鏡部長

    専門医・
    認定医・
    専門分野等
    日本泌尿器科学会専門医・指導医
    日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
    日本内視鏡外科学会技術認定医
    日本尿路結石症学会評議員
    ロボット支援手術(ダヴィンチ)術者資格
    医学博士
    臨床研修指導医
    専門分野:尿路結石症、尿路悪性腫瘍
    略歴
    名古屋市立大学卒
    2001年医師免許取得
    2018年10月赴任
  • 小林 大地

    泌尿器科腫瘍部長

    専門医・
    認定医・
    専門分野等
    日本泌尿器科学会専門医・指導医
    日本泌尿器内視鏡学会腹腔鏡技術認定医
    日本内視鏡外科学会技術認定医
    医学博士
    臨床研修指導医
    専門分野:尿路悪性腫瘍、尿路結石症
    略歴
    藤田医科大学卒
    2004年医師免許取得
    2021年4月赴任
  • 東 凌平

    医員

    略歴
    名古屋市立大学卒
    2020年医師免許取得
    2020年4月赴任
  • 名里 瑛美

    医員

    略歴
    名古屋市立大学卒
    2020年医師免許取得
    2020年4月赴任

受診時の留意点

現在、日本では関連する多くの臨床学会が連携し、日本の医療の現状を把握するため、「一般社団法人NationalClinicalDatabase」(NCDと略)を立ち上げ、データベース事業を開始することになりました。当院もNCD事業登録参加施設となっております。したがって、当院で治療される患者さんには、NCD登録をお願いすることになります。

※受診の際は、受付時間・診察時間・休診日を必ずご確認ください。